ネットショップに販売管理機能を拡張。在庫データを共有することで、業務負荷が一気に下がりました。

2-1.過去の受注データを参照して複製することで効率アップ。

これは、卸売りを中心にEC事業を展開するB社様から、当社に相談があった事例です。
B社様では販売管理システムを運用されていましたが、業務の変化に対応するため、新たな販売管理システムを構築する必要がありました。また、それを機にさまざまな課題を解決し、バラバラで処理していたことを一元化したいとの要望でした。
どのように販売管理システムを再構築したのかを5回でお伝えします。

過去の注文伝票を探し、再入力するため手間がかかっていた
B社様では、お歳暮用に販売している商品があり、ある卸売りの取引先様からは年に1度、ネットではなく電話やFAXで注文が来ていました。
卸売りをしていると取引先様との付き合いが長くなります。そのため注文も電話やFAXで簡単に「前と同じでお願い」とだけ伝えて済ましてくるケースがあります。時代にそぐわないとはいえ日本ではツーカーの仲が好まれるため、そうした取引先様をむげにはできません。
その注文指示を受け取ったB社様の担当さんは過去の注文伝票を探し出し、社名や住所、氏名、注文品と個数、納品先などの情報を販売管理システムに入力していました。
ただ、過去の注文伝票が直ぐに見つかれば良いのですが、2年前、3年前となると探すにも骨が折れます。そもそも注文伝票を保存し管理するのも手間です。

顧客マスタに自動登録。リピーターでは注文データを複写
当社が開発した販売管理システムでは、都度、入力する手間を省くため、取引先様を一度入力すると、顧客マスタに自動で登録されるようにしました。また、電話やFAXで注文が届く取引先様はリピーターなので、社名や住所、氏名などを再度入力する手間をかけなくてよいように、注文者様のお名前で検索することで過去の受注データを呼び出し、一覧で表示されるなかから複製できるようにしました。

手間の大幅な削減が実現
最初の一度は過去の注文伝票を探す手間はかかりますが、二度目からは業務が楽になりました。また、定期的な取引では注文内容も似ているため、追加削除するだけで次回以降の手間を大幅に省くことができるようになりました。
「電話やFAXでの注文は受け付けない」と突っぱねるのもひとつの方法ですが、それでは昔からの取引先様を切り捨ててしまうことになります。そうしたときは合理性を工夫することで、今まで通りのお取引を継続できます。解決策にはさまざまな方法や着想があります。


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